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I can't say ...
O:親子...2005.08.08 Mon
朝から溜息、浮かない顔。
自分でも嫌になる位、今の僕は鬱陶しい。
分っているけど、だからと言ってどうにかなるものではなくて。

「はぁ・・・」

本日これで何回目?
一桁を越えた時点で数えるのは止めてしまった。
たった一言呼ぶだけ。ただそれだけの事。
けれどそれが出来なくて、結局何度も溜息駄目息。
心は減量、幸せも減量。

「もぉ、嫌になるなぁ・・・・」

笑えない、それも大問題。
引き攣った顔で挨拶されて、誤解しない人なんてきっといない。
それに加えて目付きの悪さ。
母親に似たらしいツリ目は人に余り良い印象を与えないらしくて。
知らない人に絡まれたり、目が合った途端に逸らされたりするのは日常茶飯事。
何でだろうと相談した妹には、『お兄ちゃん、例えお兄ちゃんが無自覚の天然さんでも私がしっかり護ってあげるから大丈夫だよ!!気にしないでそのままのお兄ちゃんで居てね!!』と、なんだか良く分からない励ましの言葉を貰ってしまった。
何が無自覚なのか鏡を見て考えて、漸く出た結論がこのツリ目。

――睨んでるみたいに見えるもんね・・・

分ったところで、気持ちと同様どうにかできるものじゃないし。

「はぁ~~・・・」

世の中って、上手く行かない。

盛大に吐いた溜息と一緒に、机に突っ伏して。
ほんの少し泣きたい気分になった。

「そんなに溜息ばっかり吐いてると、幸せが逃げてしまうよ?」

「へっ?!」

突然耳元で聞こえた声に、慌てて顔を上げ―――――・・・ようとして、真横に自分と良く似た、けれど自分よりも優しそうな顔を見つけて、中途半端な姿勢で固まってしまう。

――何で・・・いつの間に!?

気配なんて、全然感じなかったのに。
パニックに陥っている自分を落ち着かせる為か、軽く頭を撫でて来る手に更に混乱して、くらくらして、面映くて、切なくて、嬉しくて、色んな感情がごっちゃになって。
兎に角、何だか思考回路がオーバーヒートしそうだって事だけが、今の僕に分る事だった。

「朝からずっとだね。何か悩み事でも?」

首を傾げて問われる。
問われてまた固まって。

――いつから聞いていたんだろうだって気配は全然無かったよねそれとも僕ってもしかして鈍い?そんなでもエテリア達だって何も伝えてこなかったしああでももしかして僕が鬱陶しいからエテリア達が怯えてるって言うか鬱陶しい僕に近寄りたくないと思われてるのかもどうしようどうしたらっていえばいつまで僕は頭を撫でられてるんだろう親子ってこういう物なのかな何だか恥かしいよでも慣れてないだけで嫌じゃないっていうか父さんってこんな感じなんだ大きい手って良いなぁ大きい手って言えば僕の知ってるカテナの人たち(女性陣除く)って皆手が大きいや良いなぁ大人って感じでそれになんかホッとするって言うか―――「フィール、聴いてるかい?」

遮られた思考にハッとして、視線を合わせれば優しい銀色。
自分と同じ、色。
あぁ、本当に親子なんだなぁと、実感して。
そういえば溜息の原因を聞かれてたんだっけと思い出す。

――まさか、貴方が原因ですなんて、言えないしなぁ・・・

それでは更に誤解を招いてしまう。
さてどうしたものかと悩む僕に、僕が話すのを見守る感じで待っている目の前の人。
あぁなんかこういう目で見られるのって良いなぁなんて、思っている場合ではなくて。

「えっと・・・・あの、その・・・」

「うん?」

優しく促されても、続きの言葉なんて考えて無いから出る訳がない。
本当にどうしよう。

「あー・・・その・・・・・・・」

何て言う?
何て言おう。

「えっと・・・・僕って、その・・・鈍い・・の、かな?」

散々悩んで結局出たのはそんな言葉。
意味が分からないよね、これって。

「あぁ、そうだね。確かに君は鈍いけれど、それは美点でもあるから別にそこまで悩む事ではないんじゃないかな?」

・・・しかも肯定されてしまった。
そうか、僕って鈍かったんだ・・・。
何となくショックを受けていると、頭をポンポンと軽く叩かれる。

「父さんは、そんなフィールが好きだし、そのままの君で良いと思うよ」

優し気な笑顔でそういわれて、「有難う・・・」と戸惑いながら返せば更に彼の笑みが深まった。
本当の悩みはこの事では無かったんだけど、まぁ良いかと思わせるような笑顔。

そのままで良いと言ってくれたのなら、そんなに悪い誤解はされていないのかもしれない。

――それって、焦らなくても良いって事だよね?

ホッとして、自然と笑顔が零れた。





「有難う、カインさん」




なるべく早く、「父さん」って呼べるようになれたら良いな。






・END・




さり気無く告白するカイン様と、全く全然これっぽっちも気づいていない処か見事に「好き」の部分をスルーしているフィール君でした。
この後カイン様は撃沈。
因みにフィールがカインを『父さん』って呼べない理由は、単に照れてるからです。
顔が引き攣るのも父親という存在に憧れていた&慣れてない故に何だか恥かしくて上手く表情が作れないからです。
補足しないと分からないって、どうよそれ。
カイフィを書こうと思ったのに・・・これってカイフィって言うか、カイン⇒フィールですよね。
道程は遠いな・・・。
頑張れカイン様!!(死んで来い)
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2005.08.08 05:22
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ふはは、マジで鈍い!鈍い!!でもそんなところが愛しい!!可愛い!!!頑張れカイン様ー!(歓声)私もドロシーと一緒にフィールに絡む不届き者を張り飛ばしたいよ!(嫌なタッグ)
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